ゲストトーク無事終了しました

岩立フォークテキスタイルミュージアム「世界の原始布展」関連イベント

宵衣堂・小野健太のゲストトークが昨日終了しました!

 

50名近いご参加を頂き、ワンフロアの展示室は身動きがとりにくい程の大盛況

本ミュージアムは日本でも数少ないテキスタイル専門の展示施設

私自身もイチお客としてずっと通っており

こうして講師としてお招き頂けるのは非常に感慨深いものでした

 

 

展示室に陳列している日本国内の自然布に加え、

宵衣堂コレクションの葛裃・宮古上布などの資料を踏まえた解説

 

今回一番お伝えしたかったのが、

「自然布とは人と自然をつなぐものであり、過去の遺物ではなく

 私達がこれからどのように生きるのかを問われている」ということ。

 

自然布と言うと、どうしても伝統工芸や民俗的なものという印象が強いようですが、

その存在は決して過去の遺物ではなくて、今を生きる私達への問いかけに他なりません

 

 

つい百年前には、あたり前にあった先人の暮らしです

土から生じたその布は、当り前に土へと戻っていきます。

 

現代生活で大量に出てしまうゴミは、

土に戻らない・戻りにくいという意味で”不自然なもの”なのではないでしょうか

 

当時と全く同じ生活は、もちろん出来ません

でも、生活の中で自分にとって何がほんとうに必要なのか、

どこまでの不便を許容できて、どこまでを妥協するのか。

現状を無条件に享受するのではなくて、その事について疑問を持つ、考えてみることから始めませんか?

 

 

自然布について語るとき、いつも

「あなたの心のうちに、こんなにも大切なものがあるのですよ」

と気づきを促せたら、と思ってお話をしています。

 

これからの時代をどう生きるのか、そんな事を考えるきっかけの一つになりましたら

冥利に尽きるというものです