着る着物ではなく、”被る着物”が存在した、ということをどれ程の方がご存知でしょうか
中世以前の伝統として高貴な人々は素顔を晒さないよう、着物を頭から
フードのように被って外出する文化がありました
素材は麻の一種の「苧麻」。代表的な高級衣服ですが、極細の繊維から上布を織り上げ
背中に菊の大紋、袖・身頃には非常に細かい柄を段違いに染め抜いています
自然布とは、植物から作られる多様な手仕事の布のこと
一方では自家用の荒々しい布もあり、他方では極上等な商品として作られるものもあるのです
高度な染織が施されている代表例が、この被衣。精緻な染織にもご注目下さい
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