宵衣堂染織史講座⑤「衣・食・住の激変」(前編)
好評のうちに講義を終えることができました
今回は「衣服の激変」をテーマに、幕末・明治から現代まで
150年の衣服の変遷ををたどる内容となっています
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前回は衣服の「素材」について講義でしたが
戦後にかぎっても、非常に大きな変化が衣服そのものに起きています
それは単に、和装から洋装へと日本人の基本的な衣服が
変わっただけでなく、同時に既製服が一般化していくという
”洋装化と既製服化という二重の変化”、でもあったのです
そして、戦後の和装・洋装の不思議な併存状態から
高度経済成長に伴う「着物のフォーマル化」が起き、
現在の”女性の晴着としての着物”の認識へと繋がっていきます
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こうして衣服の変遷を俯瞰してみると、私たちがふだん何気なく
身にまとっているものが、実はごく短期間に変貌を遂げたものだと
と気付かされるのです
染色業と水質汚染、ファストファッションの環境負荷・大量廃棄など
現代の様々な問題と衣服には密接な関係があります
講義を通して、私たちはこれからの時代をどう行きていくのか
そんな問題提議をしていきたいと思っています
次回は「食と住まいの激変」をテーマに、
戦後の食・住居についての変遷をたどっていきます。
どうぞご期待下さい!
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